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めろ

2011年01月12日

をりとりて?

をりとりてはらりとおもきすすきかな  飯田蛇笏

生涯の目標としている句です。

歳時記から様々な雑誌、はたまた大御所俳人まで
この句は秋の句だと謳っていますが
私は誰が何と言おうと冬の句だと思います。

秋の頃の 穂が生き生きとしているすすきは
この句のように簡単に「をりとる」ことはできません。
すすきの茎の繊維はしなやかで
簡単に手で切ったり千切ったりできる代物ではありません。
刃物で剪らければ手に取る事はとうていできません。

「をりとり」できるのは
ある程度乾燥してかさかさになった
いくら早くても初冬の頃の茎です。

蛇笏は山梨の人間です。
都会より冬の訪れは当然早いはずです。
都会の暦は秋真っ盛りでも
山梨はとうに初冬のはずです。
初冬の思いもかけない寒さの中で
半ば乾燥しているすすきを折ると
予想を裏切り
思いのほか簡単に手のひらに乗った驚きと
まだ生命の宿っているそのすすきの重さに
深く感動しての一句だと思うのです。

この解釈が正解だとはとうてい思いませんが
世の中の正論と言われているものは
斜めから見ると
結構滑稽な場合があるような感じがします。




  

Posted by めろ at 22:46Comments(2)俳句